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20180928

凸凹Workshop@Den + on 3 November 2018

オランダから発信中の凸凹版画ワークショップ。ENGLISH page

        

オランダから発信中の「版画」のワークショップを
渋谷恵比寿『Den+』でやることになりました!

「浮世絵って何ですか?」
「木版画ってどうやるの?」
「和紙にはどんな種類があるの?」
「ヨーロッパの版画と違うの?」

日本の文化を知って伝えていくためのワークショップです。今なお驚くべき鮮明な色を残している多色刷木版画の本物も紹介しながらのお話と実演の後、はがきサイズの彫板(えりいた)とも呼ばれる版木とバレンと和紙を使って「摺師」にチャレンジ、お手製のカードやしおりを一緒に作りながら、ちょっとお勉強。こどもからおとなまで、経験ある人もない人も、ヨーロッパのお話とオランダのお菓子と共に楽しんでいただけたら。。。

日本伝統木版画「摺師」編 @ DEN + (デンタス)
お話+実演+印刷体験+オランダのお菓子付き!
MOKU-HANGA PRINTING WORKSHOP
Talk + Demonstration + Workshop + Dutch cookie

2018年11月3日(土) 文化の日
*午前と午後2回開催する事になりました!
A: 午前の部 10:00 – 13:00
B: 午後の部 14:00 – 17:00


開催場所DEN +  150-0022 東京都渋谷区恵比寿南3-1-14-1F
アクセス:JR恵比寿駅西口から徒歩5分、日比谷線恵比寿駅5番出口から徒歩3分、東横線代官山駅東口から徒歩7分。*住宅街の路地に面しています。

講師:版画家 三好百合子
オランダを制作及び研究の拠点とし、日本とヨーロッパを往復しながら活動。専門は銅版画。最近はワークショップ実施やマーケット出展により、日本の伝統木版画や和紙の紹介をする機会が増えています。

料金一人 3,500円税込、木版画基本材料、道具・彫版使用料、和紙数枚含みます。)
付記1)練習用と木版画専用紙(ハガキサイズ)数枚分が含まれています。それぞれに刷ってみたい紙をご持参ください。追加購入可能なハガキサイズ、Wハガキサイズ、楮・三椏・雁皮紙などいろいろな和紙も用意します。50円、100円から500円セットなどです。ワークショップ当日必要に応じてお求めください。おつりのないよう小銭をご準備いただけると幸いです。
付記2)版木は日本伝統的和柄の桜、富士山、市松模様、麻の葉などです。クリスマス用雪模様なども準備予定。

言語:もちろん日本語(英語もOK)

参加方法<要予約> 受付担当:DEN+ 奥野美果
【連絡先】メールdentasu8✳gmail.com へ(<✳>を<@>に変更してご発信ください)。
いずれもお名前(お子様同伴希望者は年齢も)を明記の上、ご連絡をお願いします。
※ A (午前)又はB (午後)のどちらに参加希望かお知らせ下さい。
※ 参加者の上限は各回10人までです。

年齢及び経験不問。12歳未満のお子様はワークショップ参加の大人に同伴して追加1,500円でご参加いただけます。お申込み時に年齢もお伝えください。

ワークショップの詳細内容についてご質問のある方は三好百合子までEメールにてお問い合わせください。


------------------------------------ワークショップの詳細内容-----------------------------------------------

浮世絵としてよく知られている日本の伝統水性木版画の技法を紹介するワークショップ。1860年代からヨーロッパでも人気を博した浮世絵版画は、絵師、彫師、摺師による3つの分業工程を経て完成し、出版されました。

「浮世絵って何ですか?」「木版画ってどうやるの?」「和紙にはどんな種類があるの?」「ヨーロッパの版画と違うの?」

その制作に使われる材料、道具、プロセスを簡単に紹介します。この技法によって江戸時代から明治初期、大正時代に制作され出版された、今なお驚くべき鮮明な色を残している多色刷木版画の本物と、銅版画、オフセット(リトグラフ)による印刷本と比較して見ていきます。このワークショップでは「絵師」「彫師」のステップは行いません。既に絵柄を彫ってある彫板(えりいた)とバレンと和紙を使って「摺師」にチャレンジしていただだきます。バレンは印刷機を使うことなく手で印刷できる日本の伝統的な道具です。美しい日本の和柄、水性絵の具、毒性なく安全なヤマト糊、馬毛ブラシ、バレンを使って、和紙に摺るのです。

日本の伝統文化である「浮世絵木版画」はピカソやゴッホをはじめ、世界中の芸術家たちに影響を与えています。もともと浮世絵は、浮世を描いた絵、風俗画として登場。一点ものの肉筆浮世絵から、木版画による多色刷り技術の発展とその刷りに耐えられる丈夫で高品質な紙の普及によって、浮世絵文化は開花します。下絵師、彫師、摺師の分業体制を整えられた点も重要な点です。パソコンもプリンターもコピー機もない江戸時代(1603年 – 1868年)の日本で生まれたすばらしい「印刷文化」です。

日本では誰もが小学校で木版画を学ぶ機会がありますが、デジタルカメラにパソコン、デジタルプリントによって個人で簡単に印刷ができる時代でもあります。暮れが近づいてくる頃に木版画年賀状作りに忙しくしていたのは遠い昔のことのようです。浮世絵木版画、伝統的道具や材料を手にしたりする機会は日本にいてもだんだん少なくなってきているかもしれません。是非この機会にワークショップに参加して、「印刷とは何か?」を考えるきっかけにしてください。日本のすばらしい文化を再確認していただけるといいなと思います。

このページトップのひょっとこ&おかめの画像をクリックすると
印刷可能なワークショップのA4ちらしページがあります。


浮世絵版画制作法 https://ja.wikipedia.org/wiki/浮世絵
浮世絵を描く人を浮世絵師、または絵師(画工)と呼んだ。浮世絵師が描いたデザインを木版に彫るのが彫師(彫工)、彩色して紙に摺るのが摺師(摺工)である。共同作業の作品だが、絵師の名だけが残される風習がある。ここに注文主を加えた四者が最低でも必要になる。多色刷りの際に色がずれないように紙の位置を示す「見当」(現在のトンボ)がつけられる。これは1744年に出版物の問屋の主人・上村吉右衛門が考案したとする説と、1765年に金六という摺師によって行われたとする説がある。また、鈴木春信と交流した平賀源内が発明したとも言われる。現代でも使われる「見当を付ける」「見当違い」「見当外れ」という言葉はここから来ている。

1、版元が企画を立案し、絵師に作画を依頼する。
2、絵師は墨一色の線描きによる版下絵を描く。
3、版元は版下絵を、絵草子掛りの名主に提出、出版許可の印を捺してもらい、彫師に渡す。
4、彫師は版下絵を桜の版木に裏返しに貼り、主版(おもはん)を彫る。この時に、絵師が描いた版下絵は彫刻刀で彫られて消滅する。
5、摺師は主版の墨摺り(校合摺り)を10数枚摺って絵師に渡す。
6、絵師は校合摺りに各色版別に朱で色指しをする。また、着物の模様などの細かい個所を描き込む。
7、指示に従い、彫師は色版を作る。
8、摺師は絵師の指示通りに試し摺りを作る。
9、摺師は絵師の同意が得られれば、初摺り200枚を摺る。売れ筋の商品の場合、初めから200枚以上の見込み生産をする。
10、絵草子屋から作品を販売する。